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人も自然も無くなった星。
「最後の希望だった」
ぽつりと呟く声は誰に言ったのか。
貴夜、貴女が最後だったのです。
7つの滅びの後の審判を下すのは貴女。
それでも―
「私はただ、生きていて欲しかった。
―セイン―貴方の星は貴方無しでは生きられなかった」
誰も聞いてはない。
望んではいけなかったのか?
望まなければ良かったのか?
それでも望むのは罪だったか?
「私はまた、同じ過ちを繰り返したのか?」
遥か彼方の記憶の果て。
何時かと問われても答えられない、悠久の彼方。
罪は消えない―
罰を背負い―
己を責める―
「リュラ、悔やむな。良かれと思ってやった事だ」
不意に聞こえる男の声。
姿は辺りには無い。
「それでも罪だ」
スッと見据える地平線。
日の昇らない星。
死に向かうだけの星。
天使が大切にした星。
風はもう吹かない。
水はもう流れない。
火はもう燃えない。
地はもう動かない。
光はもう耀かない。
闇はもう無い―
私はその星を抱きしめる。
生きることを望むのは何て難しいのだろう―
7
― 天空の章 永劫の星【天使】 ―
|2023/09/01人も自然も無くなった星。
「最後の希望だった」
ぽつりと呟く声は誰に言ったのか。
貴夜、貴女が最後だったのです。
7つの滅びの後の審判を下すのは貴女。
それでも―
「私はただ、生きていて欲しかった。
―セイン―貴方の星は貴方無しでは生きられなかった」
誰も聞いてはない。
望んではいけなかったのか?
望まなければ良かったのか?
それでも望むのは罪だったか?
「私はまた、同じ過ちを繰り返したのか?」
遥か彼方の記憶の果て。
何時かと問われても答えられない、悠久の彼方。
罪は消えない―
罰を背負い―
己を責める―
「リュラ、悔やむな。良かれと思ってやった事だ」
不意に聞こえる男の声。
姿は辺りには無い。
「それでも罪だ」
スッと見据える地平線。
日の昇らない星。
死に向かうだけの星。
天使が大切にした星。
風はもう吹かない。
水はもう流れない。
火はもう燃えない。
地はもう動かない。
光はもう耀かない。
闇はもう無い―
私はその星を抱きしめる。
生きることを望むのは何て難しいのだろう―
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