2019年 3月のアーカイブ

― スプリングドリーム :目次: ―

― 夢を見た ― 天使の夢   ミラク:作  ―――夢を見た。―――  桜の下で出会った、天使の夢。  そこは不思議な空間だった。天使が私に微笑んだ。  ドリームシリーズ4春  スプリングドリーム : ドリーム   : : 銀色     : : 天使     :...

― スプリングドリーム 番外編2 ―

《店を見つけなかったら編》  【銀色】  それが予感だったのか。  それとも、偶然だったのかは知らない。  だた、そうしなければならないような気がしていた。  私は、雪の中をさまよい歩いていた。  ちょっとしたことで母親と言い合ってしまった。  そのまま家を飛び出してきた...

― スプリングドリーム 番外編1 ―

《その後編》  【覚醒】  あれれ。私が手首を切ったのは雪の降ってた時期だから・・・。  もしかして、だいぶん時間が経ってる!?  家に帰ったら行方不明ってことになってる?  ひ~。早く帰らなきゃ。  と慌ててその場から離れた。  家へと走っていくが、途中でどう説明しよ...

― 【覚醒】 ―

 ゆっくりとまぶたが開く。  見えたのは舞い降りてくる羽。  きれい・・・。  しばらく寝たままそれをボーと見てた。  あれ?羽にしては大きさが小さい。  私はゆっくりと体を起こした。  さくらだ~。  そこは満開の桜の木の下だった。  周りを見渡すと知っている神社のようだ。...

― 【二人】 ―

文字数:777文字 「思い出したんだね」  頬には涙。  どうしようもない痛み。  息が荒く、鼓動が波打っている。 「どうして・・・」  私は痛みを抑えて叫んだ。 「どうして、思い出させたの!!」  そこは白い世界。  ただ、ひらひらと羽が舞う。  この羽は忘れろといっていた...

― 【迷夢】 ―

文字数:750文字 「ダメだよ。あんまり考え込んじゃ」  頭上で声が聞こえた。  天使の声だ。 「何で、邪魔するの。私、思い出さなきゃ」  そう、何でここにいるのか思い出さないと・・・。 「何をあせってるの?」  あせってる?私が? 「大丈夫。ここに時間なんてないんだから」 ...

― 【子供】 ―

文字数:683文字 「キャハハ」 「クスクス」 「オーイ。コッチダヨ」  子供の声が聞こえる。  楽しそうな笑い声。  走りまわる足音。  小さな子の泣き声。  ああ、私もこんな時代があったっけ?  違う。  私は、人と遊べない子だった。  いつも一人遊び。  みんなでやるす...

― 【天使】 ―

文字数:614文字  あれ?  私、死んだのかな。  辺りは一面真っ白。  でもそこに一本の木がある。  桜?  白い花びらが落ちてきてる。  手を伸ばし花びらを1枚受けとめてみる。  違う。  鳥の羽根・・・  私はなんの鳥だろうと上を向いた。  逆光の中に人陰が映る。  ...

― 【銀色】 ―

文字数:909文字  それが予感だったのか。  それとも、偶然だったのかは知らない。  だた、そうしなければならないような気がしていた。  寒い日が続く冬のある日。  その日は晴れていて暖かかった。  ちょっと外に出る気になった。  日差しは暖かく降り注いではいるが、風はやは...

― 【ドリーム】 ―

 ―――夢を見た。―――  桜の下で出会った、天使の夢。  なぜ、天使は微笑むのだろう?  私の想いを知ってるかのように・・・  その天使はとても懐かしく  そして、不可思議な者でもあった。  夢は幻に過ぎないのだろう――。  それでも・・・・。      次へ>>

― ウィンタードリーム :目次: ―

― 夢を見た ― 悪魔の夢 ミラク:作  ―――夢を見た―――  闇色の瞳をした  悪魔の夢  不思議な夢と不穏な事件。夢は何を伝えるのか。  ドリームシリーズ3冬  ウィンタードリーム : ドリーム   : : 悪魔     : : 殺人     : ...

― ウィンタードリーム 番外編4 ―

文字数:860文字  【罪罰】 「ウィリア・・・」  ウォルトは懐かしそうに呟いた。  自分がどんなに罪深いか知っている。  それを知っても、懐かしそうに呼んでくれるのか? 「なぜ、ここに?」 「華雪の後をつけた。ウォルトに会うために」  ずっと言えなかった言葉を言うために。 ...

― ウィンタードリーム 番外編3 ―

文字数:1778文字  【記憶】  夢を見た―――  罪人の夢。 「ウォルト、ねえウォルト」  いつも、ウォルトの傍にいたかった。 「ウィリア、いつも言ってるだろう俺は忙しいんだ。遊び相手なら他をあたるんだな」 「そんな冷たい言い方しないでよ。乳母の目を盗んでここまで来るの大変...

― ウィンタードリーム 番外編2 ―

文字数:800文字 《お兄ちゃんと、ウォルトの関係》編  【再会】  (主人公はお兄ちゃんです)  公園で華雪とあいつを 見た時 ( ・・・ ) 、息が止まりそうになった。  なんで、ウォルトがここに・・・ 「華雪!!」 「お兄ちゃんなんでここに?」  ずかずかっ  なんで...

― ウィンタードリーム 番外編1 ―

《もしも、主人公がヴァンパイアになっていたら》編  【覚醒】  それから、彼の姿を見たことはなかった。  そして、夢は覚めない。  毎夜見る悪夢が、ウォルトなのか私なのか区別がつかなくなってきた。  夢と現実の区別もつかなくなる。  そして、悪夢は繰り返される。  血...

― 【願い】 ―

 それから、彼の姿を見たことはなかった。  過去の呪縛から溶けた私は、もう夢を見ない。  それでも、あの雪の日に彼はいたのだと、時々想い返す。  今の私は、ただ彼の罪の呪縛が溶ける様に願うだけ・・・  そして、ヴァンパイアはもうここにはいない。 <<前へ       ...

― 【水鏡】 ―

文字数:1740文字  夢を見た―――  悪魔の夢。  そう、それは悪夢。  闇に浮かぶ満月。  滴る血。  人々の叫び声。  恐怖が辺りを包み込む。  殺すことを楽しんでいるこの身体の持ち主。  多分、村人への復讐なんだろうけど酷すぎる。  子供まで容赦なく殺してる。  口の...

― 【殺人】 ―

文字数:1879文字  夢を見た―――  悪魔の夢。  崖が真上に見える。  あの夢の続きかな。  体のあちこちが痛い・・・  私は空を見ながら思った。  いや、実際にそう思ってるのはこの体の持ち主だろう。  あお向けになった身体は動くことも出来ないようだった。  あれ?  ...

― 【悪魔】 ―

文字数:2151文字 「じゃあね。また明日、 華雪 ( かゆき ) 」 「バイバーイ」  友達と別れた後、私は公園の前で足を止めた。  委員会で学校に遅くまで残っていたので、あたりはもう暗くなっている。  雪も降ってるし、公園の中を通っていこうかな。  そう思ったのは偶然だっ...

― 【ドリーム】 ―

 ―――夢を見た―――  闇色の瞳をした  悪魔の夢  彼が人じゃないことを、知っている。  絶望した彼の横顔。  彼の願いは叶わないまま。  幾千年が越えてゆく。  夢が時間を止めた―――。      次へ>>

― フォールドリーム :目次: ―

― 夢を見た ― 人魚の夢   ミラク:作  ―――夢を見た―――  童話の中みたいな  人魚の夢  無くした記憶の向こうで誰かが呼ぶ。  ドリームシリーズ2秋   フォールドリーム : ドリーム   : : 沈む     :  : 水の中    : : ナイフ...

― フォールドリーム 番外編2 ―

≪もしも、記憶が戻らなかったら?≫編  【病院】  眠ったままの雅深。  周りにはいろいろな機械が取り付けられている。  人のいないその部屋はガランとしている。  外は、枯葉がまっている。  人は寒そうに足早に歩いている。  コチ コチ コチ  その部屋は時計の音だけが響いて...

― フォールドリーム 番外編1 ―

≪もしも、 ウィザード ( まほうつかい ) がいなかったら?≫編  【・・・・・・】  コポ コポポッ  あれ?  沈んでいく・・・  深くゆっくりと  静かに P.S  う~ン きっと海の底まで沈んでいくだろうな。 ≪もしも、 ウィザード ( まほうつかい ) が願...

― 【水の泡】 ―

 退院の日。  私は、花束を病院のそばの海に投げた。  花束は、海に飲まれるように波間に消えていく。  ―――――ザン ザザ――ン  波は、静かに響く。  遠い夢を思い出すように・・・。  コポポッ  ―――― カ・・イ・・――――  誰かの呼ぶ声が聞こえた気がした。 ...