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― フォールドリーム 番外編1 ―

2023/08/31

≪もしも、ウィザードまほうつかいがいなかったら?≫編

 【・・・・・・】

 コポ コポポッ
 あれ?
 沈んでいく・・・
 深くゆっくりと
 静かに


P.S  う~ン きっと海の底まで沈んでいくだろうな。





≪もしも、ウィザードまほうつかいが願いを断ったら?≫編

 【水の中】

 夢を見た―――
 人魚の夢。
 水の中。
「ウィザード様。どうかお願いです。」
 ウィザードまほうつかい
 人魚がフードをかぶった人に願っている。
「それは、むりだ」
 え?・・・
 コポッ コポポッ
 水が声をさえぎる。
 よく聞こえなかった?
「あの~今なんて?」
 引きつった顔で聞き返す。
「だからムリ!!」
 きっぱりと言いきっている。
 ―――――――――――!!
 何で~台本(?)と違うじゃない!


P.S   って事にはならないだろう・・・





≪もしも、崖から落ちて死んでたら?≫ 編

 【沈む】

 ガラッッ
 え゛?
 嫌な予感がした・・・。
 案の定、足元が崩れ落ちてゆく。
 ザッザザアアァァァァ
 天と地が回転する。
 周りの石や砂と一緒に、落ちてゆくのがわかった。
 あちこちに痛みが走る。
 そして、後頭部が激痛におおわれる。
 覚えていたのは、そこまでだった・・・・・。


 夢を見た―――
 楽園の夢。
 色とりどりの花が咲き乱れている。
 その中に、僕はたたずんでいた。
 ―――――お・・・い・・・で・・―――――
 誰かが向こうで手招きしている。
 誰だったろう?
 その人達のほうへ近づいていく。
 あっ
 おばあちゃんだ。
「よく来たねぇ」
 おばあちゃんが抱きしめてくれる。
「おばあちゃん!!」
 ――――――― ・ ・ ・ ――――――
 遠くで誰かの呼ぶ声が聞こえた気がした。
「さあ、向こうへ行こうか」
「うん」
 やさしく髪をなぜてくれる。

 あれ、そう言えばおばあちゃんもう死んでなかったけ?
 ま、いいや。
 向こうのほうが楽しそうだもの。