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― ロボットの館 ―

2022/05/12
文字数:約693文字

24【ロボットの館】

夢を見た。
とても広くて大きい建物の中にいた。
木造建築で沢山の部屋と長い廊下。
そして、思い思いに過ごす沢山の人。
部屋はどこも和室で畳だし、部屋も壁は少なく、襖が多い。
3階以上の高さがある建物だという事は、外の木の枝が細い事で判った。


そこにいるのは、寮生のようだった。
それぞれが好きに過ごしているけれども、服装は制服のように同じデザイン。
タイの色とスカートかスラックスかの違いはあるけど、お揃いのデザインの服だった。

私もその寮生の一人だった。
「ここから出なければいけない」と思っていた。
ただ、建物が複雑で出口が分からない。
皆が好きに過ごしているけれども、誰も出口を知らなかった。
あちこち歩き回ってるうちに、一緒に外に出ようとしてくれる人が増えた。

そうこうしてるうちに、黒い服を着た人が数人、建物に入ってきた。
そこで初めて出口が判った。

黒い服を着た一人が「誰も此処から、出ることは許さない」と言い放つ。
先ほどまで雑談を楽しんでいた人達の声が静まり返る。
建物内が、ピリッとした空気に包まれた。

同時にその言葉が、私たちに向けられている言葉だという事も分かった。
先ほどまで雑談を楽しんでいた一人が「それは横暴だ」と黒服に詰め寄る。
その子の首はあっさりと飛んだ。
切り口からは血は出てない。代わりに、銅線のようなものが伸びている。
首だけがコロコロと転がって、私の足元にやってくる。
そして、その首が「逃げろ。行け」と言う。
私はその首を拾い上げて、先ほどまで出口を探していた仲間と出口へと走る。

黒服が追いかけてくる。
仲間の何人かが壊される。
それを見ながら、出口を走り抜ける。

というようなところで目が覚めた。




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